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玉ネギの巣窟

やってるゲームの話とか見てきた話のネタバレを自己満足だけで置いておく場所

いうほどネタバレできねえな〜夜は短し歩けよ乙女観てきたよってだけ〜

映画感想記事である。
前々からこういうのを書いてみたいと思ってはいたが、なんだかんだと言いながら書いてこなかったものである。映画ファンに「コイツしょうもない感想記事書いてんな、他にどんなの書いてんだろ」と思われながら他記事を見られるのが心底怖い。いや心配性が過ぎるだろう、お前の記事なんぞ誰も読んじゃいないと言われるのはまあ図星すぎて言い返せないのだが、しかし書きたいと思ってしまったので仕方が無い。所詮自己満足で開いたところであるので、駄文御容赦願いたい。

さて当記事である。本来こういうジャンルの記事はネタバレまみれとなってしまうものではあるのだが、今回に限っては原作既読組がほへーっと言いながら観た感想を書き殴ったものである。そういう視点で書いたものであるから、中身は薄く当たり障りなく、なんだか1時間ぐらい噛んだガムみたいな味わいのものとなってしまった。そういうわけで単なるこの映画オススメだよっていう記事、くらいの認識で読んでいただけるものになっていると思う。無論わたしはこの拙文を読んだが故に生じたありあらゆる問題不具合不祥事不能に対して責任を取らないので、一応一切合切自己責任でよろしく頼みたい。

随分と前置きが長くなってしまった気がする。本文の中身が薄いというのに前文で尺を取りすぎる、というのは紳士にあるまじき行いである。とっとと吐き出して楽になってしまった方が良いのだ。
まずは映画の説明をするべきだろう。当映画「夜は短し歩けよ乙女」という作品は、森見登美彦先生が書かれた小説をアニメ映画としたものである。アニメ映画、という言い方はいささか無粋であろうか、であれば銀幕アニメと言い直そう。ざっくりと粗筋を述べるならば、偏屈で妙に小心者の「先輩」が、正しく天真爛漫と言う他ない「黒髪の乙女」に惚れ込み、どうにかその心を射止めたいと周りに振り回されたりぶん回されたりひん剥かれたりしながらすったもんだするお話である。こんなところで長々と書くよりは、読んでいただくなり観ていただくなりした方がいいように思う。上田誠先生だって仰っているのだ、森見先生の物語から中心だけ引っこ抜こうとすると味わいがなくなると。
森見先生と言えば京都を舞台にした小説が数多くあり、先生の書く小説のせいで私の中の京都はだいぶ魔窟である。代表作、というか他にもアニメになった作品として「四畳半神話大系」「有頂天家族」があり、「有頂天家族」に関しては2期が放映かいしえという話で私としてはそちらも待ちきれない。
さて「夜は短し」であるが、今作は「四畳半」の制作スタッフが集結して作ったという触れ込みであった。「四畳半」の、原作から各箇所というか大筋を改変しながらも見事に森見先生の描く世界を表現しきり、大変愉快なアニメを作り上げたアニメスタッフの手腕に私はもう大変魅せられてしまっていたので、今作は見ないという選択肢がない、という状態であったのである。
言ってしまえばそれこそまだ見ぬ黒髪の乙女への恋への期待のようなそれをしてしまい、心のどこかで「実はずっこけたりしていたらどうしよう」などという不安をも抱えているような大変に面倒くさい状態で映画館のゲートをくぐったのである。が、実際に流れてきたのは期待以上のものであった。
まず世界観の捉え方が素晴らしい。「四畳半」よりも「有頂天」寄り、妖しさと可笑しさをふんだんに詰め込んだような世界観を、音楽、色彩、キャラクターの動きでしっかりと捉えている。キャラクターの造形もピシャリであり、どうも私は原作を読む度にあの色彩がチラついて仕方が無くなってしまいそうだ。
原作は概ね4つのパート、飲み歩き、古本市、学園祭、風邪の大蔓延とに分かれている。時系列順に沿っているし、徐々に関係が変化していく様を感じはするものの、割合一つ一つ独立したエピソードであると言っていい。原作においてはこれに伴い季節も移り変わり、概ね1年くらいの期間の物語なのであるが、今回映画化にあたってはまさかまさか、映画スタッフは全ての物語を一晩の出来事としてぶち込むという離れ業をやってのけた。銀幕でやるにあたっての尺の問題などもあるであろうが、しかし結果として息もつかせぬ流れるような物語と相成っている。私達は「先輩」同様、物語と周りの人々の好き勝手振り回されることとなるのだ。こんなゴチャゴチャとした出来事が一晩に起こりうるはずがない?そういう突っ込みを無粋という。
他にも原作とは細々変えられている部分はあるし、大きく変わっているところもある。つまりは今回の映画は「原作に忠実な映画」ではない。しかし僕個人の体感としては、「夜は短し」という物語が持っている味を外しているようには思えない。これはこれでありであるなあ、と思えるくらいには、これは「夜は短し」の映画化作品であると思う。少々説教臭い部分が入ってきたのはなんとも言えないし、オペラパートに関してはただただ冗長になってしまっただけだったような気もするのだが。あと「李白さん」の扱いなあ…。まあ、このあたりは好みの問題であろう。
さて、話の筋がいいと言うならば次に問題となるのは役者である。いくら筋が良くても役者が大根では映画としては不出来と言わざるを得ない。逆であればまだ観れるものであったりするのだが。無論限度というものはある。
しかしそういう点で観ても、今作はなかなかのものであると感じられる。何より「黒髪の乙女役:花澤香菜」がおっそろしいほど適役であった。天真爛漫にして純情可憐、コミカルでキュートな彼女を完璧に演じている。もうものすごくカワイイのである。花澤香菜ファンはそれだけで観に行ってもいいのではないだろうか。そして我々のような根暗層が最も不安視するであろう「先輩役:星野源」であるが、まあこちらも悪くない。私は偏屈だから「素直に声優使った方がいいんじゃねーかなー」と思ってしまうのだが、いうほどヘタクソというわけでもなく、むしろ上手い部類に入るのではないだろうか。ある種「先輩」っぽさを完全に理解した喋りであると思う。他の面々もなかなか快演で、スムーズに物語に入ることが出来る。

総じて、原作とは違う形で「夜は短し歩けよ乙女」の世界を表現した良い映画出会ったと思う。アニメ「四畳半神話大系」を面白いと思う人なら是非とも、原作「夜は短し」を好きな方で完全なる映画化を望んでいる方ではない方、何も知らないけど雰囲気に流されて映画を観ることを苦痛とされない方には是非とも観に行くことを推奨したい。逆にいえば今作、原作未読で物語かっちりしていないと観れない、という方にとっては苦痛な時間になりかねないかもしれない。観に行って楽しめる人もいようしなんとも思わない人もいようし、あるいは怒り出してしまう人がいるやもしれぬ。なんにせよ私は楽しんだ、これはそれだけのお話である。
先ほど書いた通り、この四月からは「有頂天家族2」のテレビ放映があり、合わせて原作も文庫版が発売された。今年から社会人となった身、どれほど娯楽を楽しめるか分からないが、ぼちぼちと森見先生の世界を楽しんでいきたいものだ。










というわけで初の映画感想記事でした。こういうの書きたくて解説したブログですが、どうもfgoブログみたいになりつつあったのはまずかったなあ。
今回はちょっと文の書き方を変えて森見先生風に、と目論みましたがなんだかよく分からない文章になってしまっただけのような気もします。文章を書くのって難しいんだなあ。
次に映画を観に行くのはいつになりましょうか。「3月のライオン:後編」は前編が正直微妙だったのと嫌な臭いのする改変の気配を感じてあまり行く気がしないんですよねえ…。原作アニメ共にとても素晴らしいんですが。
まあぼちぼち映画を観に行って、ぼちぼち感想を吐き出して行きたいと思います。

こうして出会ったのも、何かの御縁。